「ハヤトくん。 あなたさえよければ、今晩ハルと一緒にいてあげてくれる?」 「すみません。 僕、ちょっと行かなきゃいけないところがあるので…」 「そう。ごめんね、無理なお願いして。」 「いえ、そんな。」 ハルのお姉さんに背を向けて歩き出す。 「…ハヤトくん!」 お姉さんに大きな声で呼ばれ、振り返る。 「明日のお葬式、絶対に来てね。 絶対…絶対だよ!」 その言葉に僕は返事をせず、また歩き出した。