「明日また、続きしような」


吉田はそう言い残し、帰って行った。




「ハヤトっ…!!」


正直、瞼が腫れすぎてほとんど目が開かず、視界がぼやける。



でも、これだけはなぜか分かったんだ。



「どうして…

どうしてハルが、泣いてるの?」


僕に駆け寄ったハルの頬に伝う涙をそっと拭う。



「だって…だって…っ!」



「いつもなら笑い飛ばしてくれるのに。」



涙はとどめなく溢れ、拭いきることができない。




「ハル?泣かないで。

僕、ハルに泣かれたらどうしていいかわからないよ」



「だって、だってわたし…ハヤトがヒドイめにあわされてるのに何もできなかった…」



「気にしなくていい。

だから、いつも見たいに笑って。」



「そんなこと、できない…」



首を横に振るハル。




「僕はハルの笑顔が好きだよ。

だから、お願い。


笑って、ハル…」