ひかり、殺されないよね?

だ、大丈夫。ユリアちゃんや歩ちゃんが言ってたように、ひかりは最強ヤンキー。

「はぁ…」

「真子!部活行くぞ。」

「あ、う、うん。」

あんまり気分が乗らないな~…。

ガラッ

「ここ、オカルト部?」

「え!?」

やって来たのは、茶髪に長身、耳にはピアスを付けた、学園のアイドル、真田連くんだった。

「そうだけど?」

秋は私の代わりに言った。

「俺、この部活に入りたいんだけど。」

「え!?真田さんも、オカルトに興味があるの!?」

「いや、俺のダチがさ、サッカー部入れってうるさいんだよね。だから、ほかの部活に入って、断ってやろうと思ってさ。でも、俺、デートで忙しいから、時間無いんだよね。だから、幽霊部員になりやすい部を探して、ここだったってわけ。じゃ、話終わったから、俺帰るわ。」

「っ…!てめえ!」

「待ちなさいよ!」

私はそう怒鳴った。

「何よグズグズグズグズ、うるさいわね!この部活はね、真剣な人が入る部活なの。アンタにはその資格はない!帰って。アンタの顔も見たくない。」

「なんだよ…。調子乗ってんのかこの女っ…」

そう言って真田連は私に殴りかかってきた。

「ッ――!」

「うわっ!おい、何しやがる…!」

真田連は地面に寝転がっている状態だ。

「おい、重いだろ。どけ、ひかり!」

「嫌だね。今日のデートの約束、忘れたの?」

「悪かったよ。行こうぜ」

ひかり!?なんで、真田連と…

「うちの彼氏が申し訳ございませんね、真子。」

「ひかり!?彼氏って、どういうことだ!」

秋がそう叫んだ。

「え?最近付き合いだしたんだ。言わなくてごめん。」

「早く、行くぞ。」

「じゃあね。真子、秋。」

ひかりはそう言って、真田連と歩いて行った。