優の事が気になりつつ

俺は、俺の問題を解決すべく、アイツが待つ

蒼井家に行く事にした。


蒼井家に着くと、執事が澪の部屋に通してくれた。

「お嬢様、月護のお坊ちゃまがいらっしゃいました。」


「えっ?」

満面の笑みを浮かべ振り返る、澪。

けれど、俺を見た途端その笑みに曇りがさす。


あぁ、兄貴と勘違いしたんだな。

ったく、あの執事。言い方を考えろってーの。


「燐。久しぶりね、どうしたの?」

「あぁ。澪に話があって・・・」

「蓮は?一緒じゃないの?」

やっぱり“蓮”か。

ごめんな、蓮じゃなくて―――――