「あいつが、泣いてもか・・・?」

「あぁ。俺の気持ちは変わらない。」

「・・・そうか。」

蓮は、何かを決意したのか

掴んでいた襟を離し部屋を出ようとした。


「行くんだろう、家に。俺も行く。」

そう言った蓮は、いつもの冷静な顔に戻っていた。

蓮、頼んだぜ。

澪の事――――――


俺達は、この屋敷で唯一ヴァンパイア界に繋がっている扉に向かった。

と、先客がいた。優だ。

優もまた、神妙な面持ちで扉を開こうとしていた。