―――んっ・・・あぅん・・・はぁ―――――

俺は、時を忘れて麻子さんの血を啜った。

大量に失っていた血は、補われ

俺の身体に出来た傷はいつの間にか消えていた。


それよりも、血が喉を通るたびに感じる

麻子さんの想いに夢中になっていた。


――――好き。大好き。

――――好きになって、ゴメンね。

――――燐君と一緒にいたい。


「―――っ、はぁ~・・・」

牙を抜いて、大きく息を吐いた。

「・・・もう、いいの?」

息が上がって、虚ろで涙目になりながら俺を見る。



「ん。あのさ――――俺、元気になり過ぎちゃったみたい。」

「え?」

何の事か、暫く考えていた麻子さんだったけど

すぐに気がついたらしく、顔を真っ赤にして俺から離れようとする。