そう決意して、いつもと変わらない毎日が

過ぎて行ったある日――――

私の人生を変える、出来事が起きた。



その日、私は夜勤を終え

引き継ぎをしてから、病院をでた。


久しぶりに、陽のあるうちに帰れる。

少しだけ、ウキウキしていた。


けれど、病院の中庭に向かう茂みの中に

いつも無い、何かを見付けてしまった。


犬―――――?

近づくと、ソレは銀色の毛並みをした犬の様なモノ。

「―――っ、怪我してる。」

さらに近づいて気がついた。

ソレは、背中から腹に向けて

引っ掻いたような傷が、肉をえぐる様に4本付いていた。