今日も、1人の患者さんが亡くなった。

それは麻子さんが担当していた、お婆ちゃん。

辛かったに違いないのに

お婆ちゃんをご家族にお渡しして最期のお別れを言ってた時は

涙を流すことなく、気丈に振舞っていた。


そして、いつも通りの仕事をしていた。

笑顔で――――――



夜になり、やっぱり彼女の姿が見えなくなった。

おそらくあの場所かもしれない。


そう思った俺は、屋上に急いだ――――――


屋上についた俺は、辺りを眼を凝らして見渡した。

そして、1つの人影を見つけた。

あ、やっぱり居た。