初めてのキス。

最初は軽く、触れ合うだけのキス。


そして、彼女の頬を伝う涙を拭う様に

左右の目、頬に順番にキスして

最後に唇にもう一度、チュッとリップ音を鳴らし

キスした。


「澪の事が好き過ぎて、止まらない。」

「蓮ったら・・」

照れながら、俺の胸を軽く叩く。

そんな仕草もまた、俺をくすぐる。


「大好き、蓮。」

澪が俺の首に腕を回し抱きついてきた。

それにこたえる様に、ギュッと抱きしめ

今度は、深く長く大人のキスをした。



その日、俺は少しだけ皆に遅れて人間界に戻った。