俺達が、ヴァンパイア界に繋がる扉に来た時

すでに優月がいた。

神妙な面持ちで、扉に手を掛けている。

多分、雪兎の事を王である颯馬様に話に行くんだろう。


最近の優月を見ていると、雪兎の事を気に掛けている事は

うすうす分かっていた。

優月もまた、覚悟を決めたのかもしれない。



そう思いながら、俺達は優月に続いた。

そして、先に優月の用事を済ませる事にした。


城に入り、王に面会した優月。

今までにない、凛とした姿勢で雪兎への想いを口にした。