燐の目は、本気だ。

「あいつが、泣いてもか・・・?」

念を押す様に、低い声で言う。

「あぁ。俺の気持ちは変わらない。」


ココまで言うんだ。燐を信じよう。

「・・・そうか。」

俺は、いつもの冷静さを取り戻し燐を離した。


「行くんだろう、家に。俺も行く。」

俺も覚悟を決める時が来たのかもしれない。


燐の言う澪が、本当に好きな奴っていうのを

確かめなくちゃ気がおさまらない。


きっと燐はそいつを知っている。

くそっ、誰なんだ?!俺の知ってる奴なのか?


もしそいつが、どうしようもない奴なら

奪ってでも、澪を俺のものにする。

我が儘でも何でも、澪だけは譲れない。