「…橘、やるね」

沙羅が、ポツリとつぶやいた。

「え?何が?」

「告白とかされてないの?」

「誰に?」

「橘に!」

「やだなぁ~橘くんが私のこと好きなわけないじゃん」

あはは、と笑うと沙羅は「鈍感」とつぶやいた。

橘くんみたいな人が、私のことが好きだなんてありえないよ~

ブスだし、スタイルもよくないし…

運動は…そこそこ。

唯一のとりえは、少し勉強ができるくらいかな?

家も普通だし、まさに平々凡々って感じ。