全て――――? 「なんのこと」 私の言葉に答えずに 理紗は去って行った。 「理紗…」 私は呟いて、 自分に言い聞かせた。 これは奏太さんを忘れるためなんだから。 私のためでも 奏太さんのためでもあるんだから。