【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ弐







「へっ?」




「だってさー、キスしたら失神しちゃうんだもん。



 焦った焦った」






 全然焦った様子じゃない、龍太さん。





 龍太さんはYシャツを着ながら




 私のおでこにデコピンした。





「だっ!」





 私が声を上げると、龍太さんが笑う。




「花蓮ちゃんさ、やっぱおもしろい」




 …え。




 そんなにおもしろいのかな。