私は奏太さんに背を向けた。 「…幸せになって…」 それだけ言うのが精一杯で。 これ以上言ったら泣いちゃいそうで。 「待てよ、花蓮!!」 名前を呼ばれて立ち止まってしまうのは まだ奏太さんのことを信じているからかな? まだ、奏太さんが百合さんより私を 愛してくれてるって信じたかったからかもしれない。 或いは―――そう信じなければ 自分が自分じゃなくなってしまいそうだったから? 自分を守るため?