「香城?きいてるのか?」

「えっ....、はい。すみませんっ」


瀧本先生がこっちを見ていた。
今は理科の授業。

私は香城葵(かじょうあおい)。
睡蓮高校に入学して1週間。
クラスにはだいぶ慣れた。

でも....。

「じゃあ、香城。中学校の復習だ!」

そういって先生は黒板の問題を解くように指示した。

みんながこっちを見ている。
その中に、幼馴染みの京李(きょうり)がいた。