芯の尖った鉛筆に変え、再び綴る。
《学校から帰った後や休みの日、お母さ んは私を怒る。殴る。バカにする。
私は何も取り柄がないから、好き嫌いが あるから、お母さんを怒らせるんだと 思った。でも、何もしていない日も怒ら れて、混乱した。
熱い夏の夜、裸で押し入れに閉じ込めら れた。テストの点数が悪かったからだっ て。
ダメな私だと、泣いた。
気付いたお父さんが助けてくれた。一緒 にシャワーを浴びてくれた。
汗だくの体がさっぱりすると、「お母さ んから守ってあげる」と言い、お父さん が布団の中で抱っこをしてくれた。
優しかったお父さん。 大好きなお父さん。
なのに、夜は少しこわかった。
優しい言葉、優しい表情で、あたたかい 肌をすり合わせてくる。痛いことをして くる。こわい。
早く終わってほしい。いつまで続くんだ ろう。
お父さんの体から出る白い液体が私のお 腹にこぼれると、苦しかった。痛くて、 毎回涙が出た。
私が泣くと、「メイ、愛してるよ」お父 さんは私を抱き締め、胸を舐めた。髪を なで、首筋を指先でなぞった。
だんだん夜がこわくなってきた。
学校は唯一の逃げ場だったのに、私はみ んなに嫌われ、髪を切られた。
女な自分を非力に感じた。男に生まれて いたら、絶対にやり返してたのに。
嫌われたっていう悲しみと、暴力を振る われたことへの怒り。
その頃から、なにもしゃべりたくなく なった。
適当に周りに合わせていたら、前ほど嫌 われることはなくなっていた。
逆に、私の方が人間嫌いになっていた。
男の性欲も、女独特のお姫様気質も、受 け入れられない。私は女なのに、男でも 女でもない存在だ。
高校生になって、メグルと絡むように なった。もう、誰に嫌われようと気にし ない。何もかもがどうでもよくなってき た。
メグルのおかげで、昔ほど孤独を感じず に済んだ。空腹に困ることもなくなっ た。
メグルには感謝している。》


