詩を書きながら、メイは、今までの自分 が解き放たれるような感覚を覚えた。
目に見えない気体となって、体の中から 何かが抜けていく――。
不思議なことに、書く手は止まらなかっ た。
今までの自分。
《『人形』
そこにいるのに
いないのと同じ存在》
清やリョウとの関係が、頭に浮かんだ。
《『消えた命』
消えてもなお 私を導く
洞窟の中 たったひとつ 命のひかり》
カナデが自殺を図ったことも、記憶に新 しい。
《『赤色、流れても』
流した血が 本音を叫ぶ
助けて
もとの道に戻りたい
生きたい》
《『白猫』
いままで 気にもとめなかった 動物のことなんて
ぬくもりをくれた
孤独の中 優しさが聞こえる》


