その日の授業が終わると、リクとショウ マは揃って大学を後にした。
「この道通るのも、あと何回になるんだ ろ」
ショウマは切なげにつぶやく。
彼の横顔に夕日が当たっているのを見 て、リクはますます寂しくなった。
それに、ショウマは大学を辞めたいと、 本気で思っているのだろうか?
「ねえ。もう一回、考えてみてよ」
リクは言った。
「本当に、大学辞める気?
そんな悲しそうな顔して……。無理、し てない?」
ショウマは目を見開くと、あきらめたよ うにため息をつき、こう答えた。
「辞めたくないよ。本音を言えば、リク と一緒に卒業したい。
でも、どうしようもないのに、そんなこ と言ってたって、むなしくなるじゃん?
大人ぶって、いろんなこと分かってます みたいな口ぶりしてても、しょせんまだ 子供なんだ。
親の手の中でしか生きられないうちは、 自由を主張する権利なんて、ないのか も。
ウチに居る限りね……」
「そんな……」
リクはそれ以上なにも言えなかった。
ショウマの言う通り。色々不満をつぶや いてみたって、親の保護下にあるという 立場。
「大学生って、けっこう自由でワガママ に生きられると思ってたけど、中途半端 だよな。
リクはともかく、俺は二十歳になったっ ていうのに」


