山本が、ショウマの母と離婚した理由。 それは……。
「これは山本さんに聞いたんだけど、俺 が産まれた頃、母親はすでに今の父親の 地位に目をつけてて、山本さんに別れを 切り出すつもりでいたらしい……。
元々、母親は、山本さんの持ってる工場 とかの財産を目当てに結婚したようなも んで。
最低な女だろ……」
悲しげに説明するショウマ。
母親は、ショウマの前ではあくまで母親 の顔をしており、そういう面を見せたこ とがなかったし、今の旦那に虐(しい た)げられる可哀想な妻だった。しか し、山本には女としての本性を隠さな かったという。
『将来、ショウマには立派な人間になっ てもらいたいの。そのためには、あなた の稼ぎじゃ不十分なの。
未来のショウマの幸せのために、私と別 れてちょうだい』
そう言われた山本は、離婚に同意するし かなかったという。ショウマを幸せにし たい一心だったそうだ。
話を聞いて、リクは腹を立てた。
「そんな…! 財産目当てなんて、おば さんは汚いよ…!
そうやってショウマのこと傷つけておい て、ショウマを義理の父親と仲良くさせ ようだなんて、ムシが良すぎる!
ショウマのためって言いながら、自分の 欲を満たすことしか考えてないじゃ ん!」
「ありがと、リク。なんか、そう言われ てちょっと救われたかも。
母親は、そういう女なんだろうな……。 山本さんと別れて今の父親と入籍したの も、財産目当て。あの人は山本さんより 稼ぎ良いし。
って、なんか、自分の母親のことなが ら、言ってて情けないわ。
世の中、結局、金なのかよって、嫌な気 分になる」
ショウマはため息をついた。


