幸せまでの距離


メイは、猫を抱きしめる腕に力を込め た。

「ミズキはどうして、あんなに強くいら れるの……?

私には分からない」

リクはメイの向かいに立つと彼女の頭に 片手を乗せ、こう言い聞かせた。

「……リョウ君のこと。

今までメイがしてきたこと。

普通に考えたら、許されないことかもし れない。

俺も、幼なじみだからメイのそういう部 分を受け入れられただけで、赤の他人 だったら、また、違った対応になってた んだと思う。

でも、そんな仮定の話したって、今の俺 達には何の意味も与えられない。


俺とメイは兄弟同然の幼なじみ。

ミズキちゃんはメイのことが好き。

分かるのはそれだけ。

ミズキちゃんはメイに、『生きる罰』を 与えたんじゃないかな?」

「生きる罰?」

メイは目の動きだけで正面のリクを見上 げる。

「メイがいま言ったようなことだよ。

現在進行形で、メイは罪を償ってる」