別れた人との再会。
久しぶりに会って何を話したらいいのだ ろう。
メイだけでなく、リクも同じ気持ちだっ た。
しかし、リクはメイほど動揺しておら ず、
「無事でよかった。
急にいなくなって、みんな心配してた よ」
と、別れ話のことなど忘れた感じで、自 然に話しかけていた。
懐かしい空気感。
心地いい、メイとの対面。
リクがこうしてメイと顔を合わせても冷 静な態度でいられるのは、メイが突然居 なくなったという緊急事態に出くわした せいかもしれない。
メイとの再会に緊張したり、会ったらど んな表情でメイに挨拶したらいいの か……。
メイと会わなかった数週間の中、考えに 考えていたリクも、こうしてメイに会っ てみると、不思議と戸惑いや雑念は消え ていった。
少なくとも、今のリクには、メイと話す ことに何のためらいもなかった。
だからといって、メイに別れを告げられ た過去が消えるわけではないが、現状に おびえてぎこちない言動を取るよりずっ とマシに思える。
一方メイは、リクとの接触を拒絶し、 黙ったままうつむいていた。
“何で、そんなに普通でいられるの?”
メイの気持ちは、またもや乱された。
これ以上リクに、自分の心に踏み入って きてほしくない……。
「メイ。マナちゃんちに戻ろ?
ミズキちゃん達も心配してるし、もう、 今頃シュン君もマナちゃんちに着いてる だろうし」
「……行かない」
「体調、悪い?」
よく見ると、春の陽気に似合わないくら い、メイの顔色は悪かった。
「行きたかったら、自分達だけ行け ば?」
メイはそっけなくそう言い、逃げるよう にリクの横を通り過ぎる。
黙って二人の様子を見ていたショウマ は、この場を去ろうとするメイの前に スッと立ち、強引に彼女の歩行を止め た。
「メイちゃん、うぬぼれすぎじゃない?
もしかして、まだリクに好かれてると 思ってる?」
「…………」
メイは立ち止まり、自分の顔より高い位 置にあるショウマの顔を見上げた。
「ショウマっ、何してんだよ……!」
リクはショウマの行いを止めようとした が、それに従うほどショウマは素直な性 格ではない。


