幸せまでの距離


ブラックコーヒーが効いたのか、リクは その後、早起きによる眠気を見事吹き飛 ばし、2時限目の授業を受けることにし た。

2時限目は厳しい教授が担当する授業な ので、ショウマと隣同士に座ってもあい にく会話はできなかったが、授業が終わ ると昼休み。

ショウマはリクと話したくてウズウズし ていたらしく、授業が終わって教室に開 放感が満ちるなり、

「今朝、遅刻してまで何してたの?」

と、リクに尋ねた。

遅刻して1時限目に出なかったせいか、 リクは昼休みを迎えることに不思議な感 覚を覚えながら、

「ちょっと、猫探ししてた」

「翔子さん探しの次は、猫?

リク、探偵みたいだわ」

ショウマは冗談めかしてそう言った後、 真面目に、

「メイちゃん絡みで動いてんのかと思っ た」

「『メイ絡み』ってのは当たってる。

今朝探してたのは、メイの大切にしてる 猫だから」

「メイちゃんから連絡きたの!?」

「ううん。昨日、ミズキちゃんから電話 がきてさ」

二人は話しつつ教室を出て、昼食をとる ため学食に向かった。