幸せまでの距離


専門学校に到着したメイ。

普段より学校内が騒がしいのに気付 いた。

ゴールデンウイークは、早くも来週 に迫っている。

デパート主催のスイーツ販売イベン トには、メイを含み、専門学校の生 徒達は全員参加しなくてはならな い。

貴重な授業に1時間も遅刻してし まったので、メイはやはり、スイー ツイベント担当の講師に厳しく注意 されてしまった。

「イベントは来週ですよ。

気を引き締めなさい」

「はい、すいません」

メイは気まずげに謝ると、調理室を のぞいた。

生徒は全員、全身真っ白。

本番と同じく、各自コックコートに 着替えている。

先日割り当てられたチームメンバー の方に目をやると、メイ以外の生徒 は全員、イベント当日に作るケーキ の練習や材料チェックをしていた。

同じチームメンバーのカナデは遅刻 せずに登校していたらしく、出入口 で佇むメイを見つけるなり笑顔で手 を振り、

「メイちゃーん!

早く着替えてきなよー?

みんな待ってるから」

と、メイが入りやすい空気を作って くれた。

「うん、ごめん。すぐ行く」

メイはつぶやくように謝り、更衣室 でコックコートに着替えると、カナ デ達のいる調理室に戻った。