薄暗い朝のリビング。
“……猫!!”
カーテン越しに朝日を感じて、メイは勢 い良く立ち上がった。
いつ猫が帰ってきても気付けるよう、彼 女はリビングで夜を明かしていた。
本当なら寝ないで待つつもりだったの に、知らないうちにソファーに顔を伏せ 眠りに落ちてしまっていた。
そんなメイを放っておけなかったのか、 ミズキは、メイの傍らで小さく寝息を立 てている。
もうすぐゴールデンウイーク。
専門学校のイベントもあり、メイの受け る授業もハードなものだった。
その上バイト探しにも時間を割いていた から、知らぬうちに疲れがたまっていた のかもしれない。
とはいえ、猫の行方を心配しているこの 大事な時に、眠ってしまった自分。
歯をくいしばり起き上がると、メイは破 れんばかりの勢いでカーテンを開き、音 を立ててガラス窓を開けた。
「……!」
食い入るように縁側を見ると、昨夜用意 しておいたカゴの中に、子猫が3匹、 眠っている。
庭用クロックスを引っかけカゴの中をの ぞき見ると、あらかじめ用意しておいた エサはほとんど無くなっていた。
「よかった。無事だったんだ……」
カゴのそばにしゃがみ、しばらく猫がま どろむ姿を見つめていた。


