幸せまでの距離


これまでのカナデは、トウマの夢を応援 するべく彼に尽くし、金を与えて支配欲 を膨らませていた。

それで満たされていたし、刺激に満ちた 毎日を送れていたので、トウマに対し、 見返りを求めることもなかった。

無意識のうちに、「応援した分、愛して ほしい」と思っていたのかもしれない が、具体的に、彼に何かを求めることは なかった。

“いざって時のことなんて、どうでもい いし、考えたことないよ。

トウマとは、一緒にいれるだけでいいも ん!”

ベッドの中でゴロゴロしつつ、母の意見 に反発感を覚え、そんな結論を出した ら、いくらか気持ちはすっきりした。

昨夜メイが寝ていた所にまで手を伸ばす と、カナデは思った。

“メイちゃんって、今まで会ったことな いタイプのコだなぁ”

「変わってる」という言い方は失礼だと 思うが、カナデはメイに対し、率直にそ んな感想を抱いた。

“普通、男子と遊んだり仲良くしたいっ て思うよね。

「彼氏いなくても平気」なんて、メイ ちゃん、強いなぁ……”