幸せまでの距離


「笹原先生って、たしか、ミズキのゼミ を担当してみえる方よね」

「うん、そう。

大学の講義を受け持ちながら、私立校を 中心にスクールカウンセラーもしてる人 でもあるんだ。

先生にメイのことを話したら、メイと話 がしたいって言ってくれて……。

もちろん、メイが会いたいって言ってく れたらの話だけど。

無理強いはしたくないから、今はメイの 返事待ち。

バイトの予定とかを、気にしてるんだと 思う」

「そうね。

もしメイがミズキから笹原先生の話を聞 いたとしても、あの子は、自分のことよ り、あの猫達のことを優先的に考えるか もしれないものね」

「うん。メイはきっと、猫のことを一番 に考えるよ」

あんなに優しい子なのに……。

様々な要因が重なって、メイは本質を隠 してしまっていると言える。

「いろいろあって忘れてしまったのかも しれないけど、メイはきっと、昔からそ ういう子だったのよね」

「そうだと思うよ、きっと」