カナデは未知のことに触れた興奮と困惑 を見せ、訊いた。
「メイちゃんって、男嫌い?」
テレビや小説を見て男性を嫌がる女性が いることは知っていたが、実際自分の周 りにそういった女性はいなかったので、 カナデは心底驚いた。
高校時代カナデは、仲の良い女子達と集 まると、必ずと言っていいほど彼氏や好 きな人の話題などで盛り上がっていたか ら、なおさらだ。
そんな生活が当たり前だったカナデに とって、メイの言動は予想外のことばか りで、何を言っていいのか分からず、対 応に困った。
メイはカナデの気持ちを察し、乗り気で はないが話を戻した。
「私のことはどうでもいいから、トウマ の話すれば?
風呂に入るのが好きなんだって?」
「うっ、うん!
そうなんだよ」
カナデはややホッとしたように息をつく と、続きを話した。
「よく、『裸の付き合い』って言うけ ど、何も着てない状態だと、やっぱり違 うんだよね。
服を着てると、布と一緒に気分までガー ドしてる感じがするけど、一緒にお風呂 に入ると、心の壁っていうか、そういう のが取っ払われるっていうか」
温かい湯の中、好きな人と自分の肌が触 れ合うのは幸せのひと時なのだ、と、カ ナデはうっとりした目で話した。


