幸せまでの距離


カナデは幸せそうに頬をゆるめ、トウマ との貴重な出来事を話した。

「あとね、私、トウマと一緒にお風呂に 入るのが好きなんだぁ」

「は……!?」

ギョッとするあまり、メイは上体を起こ した。

「トウマと一緒に浴室に入るの!?」

「うん、そんなに変かな~?」

「変とは言わないけど……。

私には考えられないだけ」

女同士の入浴もありえないのに、男と一 緒に入浴するなんて、メイにとっては、 想像を超えるシチュエーションである。

カナデはキョトンとし、

「メイちゃん、私とも一緒に入ってくれ なかったもんね。

でも、たいていのコは、彼氏と一緒にお 風呂入ってると思うよぉ?」

と、自分的一般論を口にした。

カナデはおっとりメイに理解を示しつつ も、自分の女友達も、彼氏と入浴してい るというエピソードを楽しげに話し出し た。

メイには、ついていけない話題である。


メイが同級生の家に泊まるのは、これが 初めてではない。

以前はメグルの自宅でよく世話になって いた。

しかし、こういった女子会ノリの会話は していなかったので、やはりメイは、カ ナデから振られる話題にひるんでしま う。