幸せまでの距離



『メイ、いま、大丈夫?』

「うん、少しなら」

この通話がカナデに知られたら厄介なこ とになると思い、メイは普段から細い声 をさらに小さくした。

『カナデちゃん、最近はどんな感じ?』

「学校では普通だけど。

もしかして、カナデに、まだ、何かされ てるの?」

『ううん。その逆……。

カナデちゃん、店に変な電話もかけてこ ないし、あれから、何もされてな い……』

メグルは一時、カナデから脅迫されてい た。

しかし、それがウソだったかのように、 今は平穏な社会人生活を送れている。

「なら、よかったじゃん。

もう、気にすること無いんじゃない?」

『そう思おうとしたんだけど、やっぱり ちょっと気になってさ……。

何もかもアッサリしすぎというか』

「カナデは、トウマとヨリ戻したよ。

今、その二人と一緒にいる」

メイは現状を説明した。

カナデと共にバイトすることにしたこと や、今、トウマのアパートに集まり彼の お祝いをしている、と……。