幸せまでの距離


つい最近まで、カナデの金に頼って暮ら し、ヒモと化していたトウマ。

そんな彼の暮らしぶりは決して良いもの ではないだろう。

メイはそう思っていたのだが、実際彼の アパートに足を踏み入れてみると、彼の 住む部屋は目にしみるほど綺麗で、高級 感すら漂っていた。

電車レンジやオーブンも最新式。

食器乾燥機や、タッチ式ライトまであ る。

長年貧困生活を強いられてきたメイは、 トウマの生活は潤ったものであると分 かった。

“こいつ、カナデにどれだけ貢がせてた んだよ……”

玄関先で圧倒されているメイと、慣れた 足取りで室内に入るカナデの元に、トウ マがやってきた。

「今日は友達もいるんだっけー?」

「うん。同じ学校の星崎メイちゃんだ よ」

カナデはトウマに、メイを紹介した。

「メイちゃんも、お菓子作りが好きなん だって~」

「いつもカナデがお世話になってます。

よろしくね」

トウマは爽やか微笑でメイに挨拶し、次 の瞬間、

「……ん!?」

メイの顔をまじまじと見つめた。