幸せまでの距離


その日の放課後。

カナデに案内されて、メイはトウマの住 むアパートに向かった。

トウマのアパートに着く寸前、カナデは 近所のスーパーを指さし、

「トウマのためにお菓子作ってあげたい んだけど、メイちゃんも手伝ってくれな い?

あ、もちろん材料は私が買うから」

と、トウマを祝う気満々だ。

「別にいいけど」

メイは言い、カナデに任せる形で買い物 に付き合う。

メグル絡みでトラブルもあったが、今カ ナデは、トウマと付き合っていられるこ とがこの上なく幸せらしい。

“男女関係ってヤツは、よく分からな い”

そんなことを思いながらも何も言わず、 メイはカナデに付き合った。

人の心など、考えたところで完全に見抜 けはしないし、理解もできない。

目に見えたら見えたで、おそろしい場合 もあるだろう。

自分の内面を含めて考え、メイはそんな ことを思った。