バイトの面接を受けて3日後。
専門学校内の食堂で休憩時間を過ごして いたメイとカナデの元に、吉報が訪れ た。
「メイちゃん、ケータイ見てみなよ!」
飲み物片手に、メールチェックをしてい たカナデが声を上げた。
言われるがまま、メイはケータイを見 る。
「ウソ……」
先日受けたゲームセンターでのバイト面 接。
店長から、面接結果の通知メールが届い ている。
カナデは受かるだろうが自分は落ちるに 違いないと予想していたのに、二人そ ろって採用されたので、メイは非常に驚 いた。
心機一転、新しいことを始めたがってい たカナデの喜びは、ひとしお。
「そうだ、このことトウマにも報告し よっと!!
面接受けたことも、話しそびれてたか ら」
そう言い、カナデは彼氏に電話をかけ た。
メイはやや複雑な想いで、それを見る。
そうやって、嬉しい出来事を報告する人 間が、自分にはいない……。
そんなこと今までは何とも感じなかった のに、今はやけに寂しいと思った。
もちろん、ミズキをはじめ家族は喜んで くれるだろうが、報告したい相手の存在 が、一人分欠けている。


