幸せまでの距離


ショウマとの電話を切ると、リクは今後 のスケジュールを確認した。


翔子の話だと、メイの実の父親は、現在 山梨県で暮らしている。

ここ長崎から、平日に会いに行くのは厳 しいくらい遠方だ。

以前のリクだったら、やりたいことを優 先し、大学の授業をサボってでも山梨県 に向かっていただろう。

けれど、今は違う。

自分の生活の中で、やるべきことをやっ てこそ、大人への第一歩だと考えた。

親に心配をかけっぱなしの生活をする自 分が、本当の意味でメイを支えられるの だろうか?と、考えに考えた末の結論。

自分さえ良ければいいという思考を捨 て、周りを見なくてはならない。

ここ最近で様々な出来事に触れ、リクは そう考えられるまでに成長していた。


シュンの誕生日会が終わったら、すぐに ゴールデンウイークがやってくる。

約一週間の連休。

その期間を利用して、リクはメイの父 親・金山保を訪ねると決めた。