幸せまでの距離




ここから先、リクは一人で行動しなけれ ばならないと考えた。

今まではショウマにアドバイスをもら い、翔子探しも手伝ってもらっていたけ れど、今後は単独行動をするつもりだ。

もちろん、メイの父親に会う時も、一人 で出向く気でいる。


メイの過去を、むやみに他人に話しては ならない。

そしたらメイが傷ついてしまう。

例えショウマが相手でも、それは同じ。

涙を拭き、気持ちを落ち着けると同時 に、リクは咳ばらいをして弱ったノドを 整えた。

遊歩道を歩きつつ、ショウマに電話をか ける。

『どうだった!?

翔子さんと話せた?』

夕方に別れて以来、ショウマはずっとそ のことを気にしていたらしい。

「うん、大丈夫。

メイの父親の居場所、わかったよ」

『よかったな。

あと一歩じゃん!』

「そうなんだけど、ショウマ……」

リクはためらいがちに言葉を継いだ。

「ショウマには今まで色々と協力しても らったのに、こんなこと言うの悪いんだ けど……。

これからは、一人で動いてみる。

急にこんなこと言って、ごめん……」

『大丈夫だって、わかってる』

事情を察したのか、ショウマはそれ以上 追求しない。

『でも、何か困ったことがあれば、いつ でも聞くから』

ショウマの理解に、リクは救われる。

見守ってくれる友達がいることに、幸福 感を覚えた瞬間だった。