幸せまでの距離


「リク君……。メイのこと、これからも 見守ってあげてほしい」

単刀直入なミズキの言葉に、リクは迷い なくうなずいた。

「そのつもりだよ」

キッパリしたリクの返事に、ミズキは驚 きを隠せない。

期待する一方で、「もうメイとは別れた から」と言われ、断られる心配が大き かったからだ。

「メイにはたしかにフラれてる。

でも、ミズキちゃんに頼まれるまでもな く、俺はメイのそばにいたいと思って る。

恋人じゃなくてもいい。

メイの心をいつでも守ってあげられるよ うな、そう……親友みたいな関係になれ たらいいなって。

メイために何が出来るのか……」

“俺の考えることが、必ずしもメイの望 むこととは限らない。

そんな時はよく話し合って、互いを見つ め合える関係になれたらいいな……”

リクは、さきほど翔子に会ったと話し た。

「翔子さんに……?」

ミズキは眉間にシワを寄せ、なぜそんな ことをしたのか、と、非難に近いまなざ しでリクを見た。

「昔別れた、メイの父親……。

メイの実の父親の住所を聞き出したかっ たから」

それを聞き、ミズキは冷静ではいられな くなった。

「もしかして、リク君はその人に会うつ もり?」

「うん。メイにとって、大事なことだと 思うから」

ミズキの尖った口調などものともせず、 リクはまっすぐな目をしている。