「まあ、つまり、何が言いたいかってい うとさ」
ショウマはかしこまったように咳ばらい をし、
「俺は将来、子供に慕われるような大人 になりたいなって思う。
もし、自分になついてくるような子供が いたら、精一杯愛してあげるくらいの器 でいられたらいいなって。
ま、俺自身は女の子と結婚する予定もな ければ、出産をお願いできるような相手 もいないわけだけど」
最後、ふざけたように笑うショウマは、 どこか寂しそうに見える。
そこでリクは思い出した。
ショウマが本当に求めているのは、『同 性間で結婚できる法律の制定』なのでは ないか、と。
リクがそう口にした途端、ショウマは盛 大に吹き出した。
「ははははは!
さすがに、そこまで考えてなかった わ!」
「そうなの?
でも、ショウマって……」
『同性しか好きになれないんじゃなかっ た?』と言いかけ、リクは口をつぐん だ。
あまりにぶしつけ過ぎる。
リクの言いかけたセリフを察したよう に、ショウマはニカッと笑う。
「同性間の結婚、か……。
たしかに、それも悪くないな。
男女で恋愛してる人だったら、最終的に はそこに行き着くんだろうし。
でも俺は、そういう形は、あってもなく てもかまわないと思ってるから」
「そうなのっ?」
「好きな相手と一緒にいられれば、それ で充分幸せじゃん。
同性間では子供を作れないけど、それが 悲しいことだなんて、一度も思ったこと ない。
もっとも悲しいのは、愛する相手と心を 通わせられなくなった時……。
それは、子供を持つ夫婦も同じなんじゃ ない?」


