その日の、昼のこと。
マナ達と共に学食で昼食を取りつつ、ミ ズキはリクにメールをした。
《今日の夕方、学校終わったら会え る?》
それに対し、リクからの返信はこうだっ た。
《ずっとメール返せなくて、ごめん ね……。
夕方は用事があるから、夜なら大丈夫だ よ》
メイと別れて以来、ミズキにメール返信 できていなかったことを思い出し、リク はそういう返事をした。
メイのために何も出来ていない現状、彼 女の身内であるミズキに会う資格などな いとリクは思ったが、誘いを断るのも変 な話。
最悪、メイとの関係がこのまま進展しな いとしても、リクは、ミズキやメイと普 通に接することのできる間柄でいたいと 思っていた。
《わかった。
じゃあ、また、夜連絡するね。》
ミズキからの返事を確認し、リクはケー タイをしまう。
今日も、ショウマと共にメイの実母・翔 子探しをするつもりだ。
茜色の空がまんべんなく街を照らす。
午後の講義を終えたリクは、ミズキとの 約束を念頭に置きつつも、昨日と同じよ うに翔子を探した。
日中とは違い、寂しげな中にも開放感が 満ち溢れる喧騒。
薄暗い繁華街を行き交う人々は、様々な 表情をしている。
仕事を終え、疲れている人。
学校帰りに、寄り道を楽しんでいる人。
中央交差点では、たくさんの人の人生が クロスしている。
リクは思った。
これだけの人がいる中、幸せを実感して 生きている者は何パーセントほどなのだ ろうか、と……。


