専門学校の最寄駅でミズキと別れ
たメイは、途中のコンビニで飲み
物と求人雑誌を買って学校に向
かった。
この時間、人通りの多い歩道。
メイは向かい側から歩いてくる人
を避けつつ、求人雑誌をパラパラ
とめくった。
自分は要領が良くなく物覚えも悪
いと自覚しているので、出来れば
楽で簡単なバイトをしたいと思っ
た。
偶然にも、高校の時よく出入りし
ていたゲームセンターの求人を見
つける。
“客と接する仕事って大変そうだ
けど、ゲーセンって他の接客業よ
り楽そうだよな……。
この店、平日は客少なかったし”
我ながら不純な思考だと思った
が、どうせ働くなら長く続けられ
る業種がいい。
白猫のためにも……。
メイは、ゲームセンターの求人が
載ったページの角を折り、後で電
話をかけようと決めた。
雑誌をバッグにしまおうとする
と、
「メイちゃん!」
カナデの軽快な声に呼び止められ
る。
「なに見てたの?」
カナデは興味津々といった様子
で、メイがバッグにしまおうとし
ていた雑誌に視線を送っている。
メイは求人雑誌に夢中で、後ろか
らカナデが近づいてきていたこと
に気付いていなかった。
そのまま二人は、肩を並べて学校
に向かう。
メイは求人雑誌をカナデに渡し、
「バイト探してる」
と、実に短い言葉で説明した。
「へえ! バイト探し?
どんなとこでやるの?」
「まだ決まってないけど、とりあ
えずゲーセン」
カナデは楽しげに雑誌を広げ、
「私も、メイちゃんと一緒にその
ゲーセンの面接受けよっかなー」


