幸せまでの距離


カナデは、今日の昼間、学校でメ イと話した末、トウマと別れると 決めた。

トウマのことを好きな気持ちが、 完全に消えたかというとそうでは ない。

まだ、好きな気持ちはある。

でも、もう、限界なのだ。

彼の夢を応援するには、自己犠牲 が大き過ぎた。

別れ話などせず、黙ったまま離れ ることも考えたが、本気で好き だった人だからこそ、あいまいに 終わらせたくないとも思った。

自分なりに精一杯考え、トウマに 話をする。

「トウマには言ってなかったけ ど、私、ずっとデートクラブで働 いてたんだ。

そこ、何をするところか知って る?」

「…………」

「ずっと前に、親に通帳取り上げ られちゃったんだ。

引き出す金額が多かったから、さ すがに怪しまれたみたい」

トウマは目を見開く。

「最初はファミレスやゲーセンで バイトすることも考えたけど、学 校に行く時間とか考えると働ける 時間は少ないし、トウマにお金渡 してることを親に知られたくな かったから、そういう店で働くし かないと思った……。

トウマの夢を応援するのは楽し かったしね。

……でも、もう、疲れちゃった。

デートクラブの仕事は、やめる。

だから、今後トウマの応援は、も うできない……」

「……俺がメグルちゃんと絡んだ ことが原因?」

「それもあるけど……」