幸せまでの距離


メグルはトウマを責めた。

「カナデちゃんはトウマさんのこ とが好きだからこそ、ずっとトウ マさんの応援をしてたんだと思い ます!

なのに、とっくの昔に恋愛感情は 無くなったなんて、ひどいです よ……。

そういうトウマさんにも、幻滅で す。

カナデちゃんがどんな思いをして たか……。

あたしも偉そうなことは言えない けど、お金を稼ぐのって思った以 上に大変なことなんですよ!?」

「メグルちゃん……」

トウマは戸惑いつつも、諭すよう にこう言った。

「たしかに、応援してもらってお いて勝手に冷めたのはヒドイと思 う。

でも、カナデは自分で稼いだ金を 俺に渡してくれたわけじゃない。

みんな、親の金だよ。カナデんち は金持ちだからね。

カナデが苦労して稼いできたワケ じゃない。

それで俺は、ケータイまで見られ て、プライバシーも何もなかっ た。

常に、カナデに監視されてるよう な気分だったよ……。

ウンザリしてたんだ」

トウマにはトウマの苦しみややる 瀬なさがあったのかもしれない。

彼なりに、カナデに“冷めた”理 由があることは、ひしひしと伝 わってくる。

けれど、メグルはそれを素直に聞 き入れられなかった。