幸せまでの距離


リクが法学部に入りたいと思ったのには大きな理由があった。

メイを傷つけようとし、今もなお彼女の心を苦しめ続けている男がいる。

弁護士のフリをしてメイの前に現れた宇都宮誠二(うつのみや·せいじ)。

彼との出会いが、リクの進路に大きな影響を与えた。


メイは「君への虐待をやめさせてあげる」と言い近づいてきた宇都宮に、心を開いていた。

しかし、彼の正体は、女性の性……特に未成年の性を商売の道具にする下劣な人間だった。

それを隠してメイに近付き、宇都宮はメイの性を売り物にする機会を狙っていたのだ。