この長いようで短かった24時間 の間に、リクは様々なことを考え させられたのだった。
アカネの母が倒れたことや、彼女 の父が亡くなっているという話。
ショウマの両親や妹の話。
メイが長年体験してきた家庭環 境……。
リクも両親との関係に嫌気がさし ていたことがある。
メイとの関わりを否定的に見られ たことは今思い出しても腹が立つ が、それを理由に、それ以外の両 親の姿をも曲解していた気がす る。
毎朝、毎晩、家族のために動いて くれる両親に、リクは初めて、感 謝の気持ちが芽生えた。
自分がいかに愛され、大切に育て られていたのかを思い知ったので ある。
メイに何度か言われたことがあっ た。
『アンタと私は違い過ぎる』
その意味を痛感した。
“たしかにそうだ。
周りのみんなに比べたら、俺は何 の苦労もしてこなかった”
アカネのように、奨学金を得て大 学に通っているわけでもない。
ショウマのように、家族全員に邪 魔者扱いされているわけでもな い。
メイのように、自分の感情をコン トロールできないあまりに他人を 傷つけたという経験もない。


