幸せまでの距離


「今日もウチ泊まってく?」

「ううん、大丈夫。

今日は家に帰るよ。ありがとう」

そう言うリクと別れ、ショウマは 自宅アパートに向かった。

“時間はかかるかもしれないけ ど、メイちゃんとリク、うまくい くといいな~”

今日の出来事を思い返しつつ、い つもの道を行く。

角を曲り、数メートル先に自宅ア パートが見えた。

アパートの前には住人用の駐車場 が数台ある。

「あれ……?」

車が止まっていない駐車場の縁石 に、顔見知りの中年男性が腰をか けていた。

「山本さん!?

そんなとこで何やってんの?」

ショウマはその男性に声をかけ た。

なぜ彼がこんなところにいるのだ ろう。

ショウマは驚かずにはいられな かった。

「山本さん、こんな時間にそんな とこに座ってたら不審者扱いされ るって!

ここの住人じゃないんだからっ」

「すまんすまん、そうだよな。

ちょっと、先週腰を痛めたもんだ から、立ちっぱなしはきつくて」

「そんな体調でこんなとこまで来 たの!?

とにかく上がって!」

「ああ、すまんなぁ」

ショウマは山本の足元を気遣いつ つ、彼を自宅に入れた。