その日の夕方。
講義を終えたリクは、ショウマと 共にある場所に向かっていた。
メイの実母・翔子に会うため、隣 の市に向かっている。
養子縁組の後、ミズキとナナセが 翔子と話したと言っていた場所を 頼りに、その周辺をうろついてみ た。
アスファルトを照らす夕焼け空の 下。
学校帰りに遊んでいる制服姿の高 校生や、仕事途中の商社マンが行 き交う交差点。
人通りの多い場所を重点的に探し 歩いたが、その日はとうとう、翔 子に会うことはできなかった。
すっかり日も落ち、辺りは暗くな る。
街灯の光だけで他人の顔を判断す るのが厳しくなってきた頃、二人 はそろって帰宅することにした。
駅に向かう途中、リクはショウマ に謝った。
「こんな時間まで付き合わせてご めん……。
おばさん、もうこの辺には住んで ないんじゃないかな。
前にミズキちゃん達がおばさんに 会えたのは、偶然かも……」
「気にするなって!
いきなり見つかるなんて思ってな かったし。
多少、時間かかるのは当然当然!
明日も付き合うし、そんな顔する なって」
「ありがとう……」
リクはショウマの優しさに感謝し た。
まだまだ、諦めない!


