たくさん泣いて落ち着いたのか、 カナデの気持ちはだいぶ軽くなっ たようだ。
メイから離れると、
「メイちゃんて意外に優しいんだ ね。
とっつきにくそうだったし、ぶっ ちゃけキツイだけのコだと思って た」
と、あっけらかんと言い放った。
「……アンタ、ブリブリするより そっちの方が似合うよ」
メイは皮肉を込めてそう返す。
「メイちゃん、ひどーい!」
これが本来のカナデなのだろう か。
トウマと関わった影響で、自分ら しさを見失っていたとでもいうの だろうか。
サバサバした彼女を見て、メイは 新境地を見たような気がした。
でも、素直になるには、まだ時間 が足りない。
メイはぶっきらぼうに、
「ほんと、不思議。
アンタのこと、ウザくて仕方な かったのに」
「私も、メイちゃんの優しさは意 外だったよぉ。
そういうコだって知ってたら、嫌 がらせなんてしなかったのに~」
「アンタね……」
キャピキャピしたカナデの言動 は、作っているのではなくデフォ ルトらしい。
メイは刺々しく、
「私が優しい? 勘違いしない で。
トウマみたいな男が嫌いなだけだ から」
と、イスから立ち上がったが、言 葉とは裏腹に、心は未知の喜びに 触れ、高揚していた。


