幸せまでの距離


リクは唇を強く噛むと、認めたく なさそうにそれを認めた。

「……うん。ショウマが言う通り だよ。

メイは他人を拒否してる。

今はだいぶ良くなったけど、ミズ キちゃんちに住む前は、感情を殺 して生きてたと思う。

自分に近付く者全員を、敵と見な して」

「……メイちゃん、よほどのこと があったんだな。

じゃなきゃ、そんな風にならない でしょ」

「…………」

「リクは幼なじみなんだから、当 然、何か知ってるでしょ?

詳しくなくてもいい。

少しでもそれが分かれば、俺も少 しは、リクの役に立つアドバイス が出来るかもしれない。

このまま何も知らないより は……」

リクは迷っていた。

ショウマにメイの過去を話してい いのだろうか?

メイがそれを嫌がらないだろう か?

無責任にショウマに話してしまう ことで、メイを傷つけてしまわな いだろうか?

だけど、今の自分がメイを傷つけ ていないとは言い切れない。

傷つけてしまったからこそ、こう やってあがいている。

自分の力では、もうどうにも動け なくなってしまった。

なにより、自分のためではなくメ イのために、リクはショウマを頼 り、彼の助言を受けたいと思っ た。