幸せまでの距離


永遠に続きそうな短い沈黙の後、 リクは苦しそうにつぶやいた。

「メイとちゃんと付き合えてた ら、こんなことにはならなかっ た……?」

「リク……」

「俺がウダウダしてたせいで、メ イは……」

「それは、仕方ないじゃん。

たしかに両想いではあったかもし れないけど、そもそもメイちゃん はリクと付き合う気がなかったみ たいだし」

リクは悪くない。

そう伝えたい一心でショウマは言 葉をかけたが、リクはそれきり、 また黙り込んでしまった。

「あのさ、リク……」

ショウマは意を決して、今日一日 ずっと疑問だったことをリクに尋 ねることにした。

「部外者の俺が口出していいこと じゃないと思って訊(き)かずに いたんだけど、

メイちゃんはどうして、ミズキ ちゃんちの養子になったの?

そういう子を差別する気は全くな いんだけど、ひいき目で見ても、 メイちゃんって普通じゃないよ ね」

「……!」

「他人に対して常に予防線を張っ てるっているか……。

そういうのって、多少は誰にでも あることだろうけど、リクも感じ てるんじゃない?

この際ハッキリ言っちゃうけど、 メイちゃんはそういう部分異常に 強い気がする……」