幸せまでの距離


コンクリートの地面にあぐらをか いていると、疲れも取れてくる。

リクはケータイを取り出しメイに 電話したが、つながらないのであ きらめた。

また、後でかけ直そう……。

メイを探しに出てから、この繰り 返しである。

おかげでケータイの電池消耗は激 しく、充電は3メモリ中2メモリ しか残っていなかった。

「メイちゃん、相変わらず電源 切ってる?」

「うん。メールも送ってるんだけ ど……。多分見てないと思う」

「あっちが電源切ってたら、メー ルも無意味だよな。

後で遅れて届いてもな~、って感 じだし……」

「もう、どうしたらいいんだ ろ……」

リクは両手で頭を抱える。

「大丈夫だって。

メイちゃん未成年だし、何かあれ ば警察が保護してくれるよ」

なぐさめにはならないと分かって いても、ショウマはそう言うこと しかできなかった。

リクは黙ったままうつむき、口を 開こうとはしない。

時々近くの車道を走る車の音。

背景のほとんどをうめつくす、さ ざ波……。

リクの気持ちは、そういったささ いな音に飲み込まれてしまいそう なほど、追い詰められていた。