「本当はもらいたくないけ ど……。
リク君の気持ちだよね。ありがと う」
アカネはためらいがちに財布をし まい、再びリクの横に座る。
……アカネは病院の雰囲気が苦手 だった。
父が息を引き取ったのも、病院の 中だったから。
消毒のにおい。
不気味な夜の静けさ。
ここにいると、あの時母が流した 涙や、集まった親戚達の暗い表情 を思い出してしまう。
今回母が倒れた時も、アカネはフ ラッシュバックに近い感覚を覚え た。
もしかしたら、このまま母も亡き 者になってしまうのではない か!?と……。
けれど、こうしてリクがそばにい てくれるだけで、幾分マイナスな 感情は和らいだ。
――最初、新入生合宿で財布を落 としてリクに金をかしてもらった 時、正直アカネは、リクの下心を 疑った。
自分に気があるから、無条件で優 しくしてきたのではないだろう か?と。
アカネはそれなりに恋愛に興味が あるが、相手に軽く扱われたり、 遊ばれるのだけは嫌だと常々思っ てきた。
今は特定の恋人もいないので、リ クがどんな性格なのか、どういう 気持ちで自分に金を貸してきたの か知りたいと思い、何通かのメー ルを送ってみたりした。
初めは「もしイイ人だったら、恋 愛相談とかできる男友達になって ほしいなー」という軽い気持ちで リクの性格を探っていた。
だが、それも最初だけだった。
彼が純粋に親切心で動く人だと見 抜いた時にはすでに遅く、アカネ は取り返しのつかないところまで リクを好きになってしまっていた から。
リク君の気持ちだよね。ありがと う」
アカネはためらいがちに財布をし まい、再びリクの横に座る。
……アカネは病院の雰囲気が苦手 だった。
父が息を引き取ったのも、病院の 中だったから。
消毒のにおい。
不気味な夜の静けさ。
ここにいると、あの時母が流した 涙や、集まった親戚達の暗い表情 を思い出してしまう。
今回母が倒れた時も、アカネはフ ラッシュバックに近い感覚を覚え た。
もしかしたら、このまま母も亡き 者になってしまうのではない か!?と……。
けれど、こうしてリクがそばにい てくれるだけで、幾分マイナスな 感情は和らいだ。
――最初、新入生合宿で財布を落 としてリクに金をかしてもらった 時、正直アカネは、リクの下心を 疑った。
自分に気があるから、無条件で優 しくしてきたのではないだろう か?と。
アカネはそれなりに恋愛に興味が あるが、相手に軽く扱われたり、 遊ばれるのだけは嫌だと常々思っ てきた。
今は特定の恋人もいないので、リ クがどんな性格なのか、どういう 気持ちで自分に金を貸してきたの か知りたいと思い、何通かのメー ルを送ってみたりした。
初めは「もしイイ人だったら、恋 愛相談とかできる男友達になって ほしいなー」という軽い気持ちで リクの性格を探っていた。
だが、それも最初だけだった。
彼が純粋に親切心で動く人だと見 抜いた時にはすでに遅く、アカネ は取り返しのつかないところまで リクを好きになってしまっていた から。


